テクノロジー
1. 三次元培養について
通常の細胞培養用プレートを使用した二次元培養は、細胞が伸長するように細胞培養表面に接着し、細胞間相互作用が取りにくい環境です。そのため、必ずしも生体内を反映した培養方法とはいえません。これは、基礎研究のみならず医薬品の研究開発においても大きな課題となっております。
それに対して三次元培養は、細胞塊(スフェロイド)を作成することによって、細胞同士の相互作用を促進し、より生体内に近いと考えられている培養方法です。三次元培養することによって、タンパク質・遺伝子の発現レベルが変化することや分化が促進されることがわかっています。
2. Cell-ableの概要
Cell-ableは三次元細胞培養用に特別に加工されたマルチウェルプレートと培地からなります。Cell-ableはプレートの底面に均一のサイズのスフェロイド(細胞凝集塊)を形成することが可能です。現在、初代がん細胞、初代肝細胞、幹細胞、セルラインの三次元培養に利用されています。

3. ウェル底面への特殊な表面加工
Cell-ableのウェル底面には、水溶性感光剤のポリマーによる微細なパターニングが施されています。

4. ウェル底面のパターン形状とサイズ
細胞が接着して培養される領域は直径100μmの円形であり、円の外周の間隔は100μmになるように配置されています。96-ウェルプレートの場合、1ウェルに800の円が配置されています。

細胞が播種された後、細胞は円形の接着領域に凝集し、スフェロイドが形成されます。

動画では、肝細胞を把種した後にスフェロイドが形成されるまでを見ることができます(48時間を40秒に短縮しています)。
5. スフェロイドの例(96-ウェルプレート上での初代肝細胞)
Cell-ableにより三次元培養された初代肝細胞は、元の組織に近い状態を再現します。
そのことにより、肝細胞の機能を維持しつつ、長期間の培養を可能とします。



